沖縄の郷土料理、沖縄そばとはどういう食べ物なのか

沖縄の郷土料理に沖縄そばというものがあります。

沖縄そばとは、中華麺と同じ製法の麺を使用した麺料理です。
県内では「そば」、「すば」、「うちなーすば」と呼ばれています。

そばと呼びますが、そば粉などは一切使用されず、小麦粉のみで作られており、麺はかん水または、薪を燃やして作った灰汁を加えて打たれます。
麺は太めで、和風だしを用いる事から、肉うどんを食べているような感覚になります。

製法は上記でも書いたとおり、中華麺と同じなため、公正競争規約の上でもこの料理は中華麺に分類されています。

沖縄そばの歴史として、中国より支那そばというものが伝来し、当時主材料の小麦は手に入りにくく、高級だったため、支那そばは宮廷料理として出されるものだったのです。
庶民が食べるようになったのは1900年に入った明治後期以降からと言われています。
本土出身者が中国人コックが那覇に開いた支那そば屋がルーツになっているそうです。

当初は豚のだしをベースにした醤油味のスープで、具は豚肉とネギのみでしたが、普及していくとともに、その後は沖縄県民の味覚にあわせてスープは現在の薄い色に変わり、三枚肉、かまぼこ、ネギを具材にして、薬味に紅しょうがや、島唐辛子の泡盛漬けを用いるスタイルになります。

現在では一般的な中華麺と同様に、麺に小麦粉と塩水、かん水が使われていますが、当時はかん水が高級なものでなかなか手に入りにくく灰汁と呼ばれるガジュマルなどの亜熱帯の樹木灰を水に溶かした上澄み液が代用されることが多かったそうです。

日本そばとの混乱を避けるために沖縄そばという呼称が用いられるようになったそうですが、1976年に沖縄県公正取引室が生めん類の表示に関する公正競争規約のそばとは、そば粉30%以上、小麦粉70%以下の割合で混合したものを主たる原料とするという記述を根拠にしたため、この名称にクレームをつけますが、戦前よりそばと一貫して呼ばれてきた風習を変えることは困難だったため、交渉により1977年通称としての読み方で県内のみの使用に限り許可されます。

その後は生めん類の表示に関する公正競争施行規則の別表に県内で生産され、仕上げに油で処理を行うなどいくつかの条件を下に特殊名称として認可され、これを記念し、10月17日は「沖縄そばの日」と認定されています。

ただ許可されたのは「本場 沖縄そば」という特殊名称のみとなります。
県外でも使用可能な一般名称として認められたわけではなかったのです。

ですが現在では日本以外にも、主にブラジルで食されています。
普及した理由として、ブラジルでは日本人移民が渡った約100年ほど前から県内出身者の人たちにより広まっています。

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